こんにちは、ENGかぴです。
電気回路というと慣れていない人は難しそうなイメージがあると思います。私も経験が浅い時は難しく苦手意識をもっていましたが、何とか克服し現在の業務をこなしています。今回は、電気回路の初心者にお勧めしたい資格について記事にしたいと思います。電気回路の学習にお勧めしたい資格
資格というと認定資格と国家資格があります。
今回おすすめしたい資格は国家試験になります。
おすすめしたい資格は次の2種です。
- 技術士補(電気電子部門)
- 第三種電気主任技術者
技術士補(電気電子部門)
技術士は、科学技術に関する技術的専門知識と高等な応用能力を有する技術者で、科学技術の応用面にかかわる技術者に与えられる国家資格(文部科学省所管)です。
技術士法も相まって難しそうに感じますが、私なりの解釈では技術を高める努力を続けながら倫理観をもって技術を有効利用しましょうということだと考えています。さらに広域で解釈すると後輩を技術者として指導することも立派な職務であるということになります。
技術士補は、技術士第一次試験を合格した時に与えられるものです。技術士の第2次試験を受験必ず取っておかないといけません。第2次試験は難易度が一気に跳ね上がるため余程興味がある方以外にはお勧めしません。
過去問で勉強して基礎を固めておけば問題なく合格できると思います。技術士電気電子部門についておすすめの書籍や参考リンク下記リンクでまとめていますので興味があればご覧ください。
第三種電気主任技術者
第三種電気主任技術者は、事業用電気工作物の工事維持及び運用に関する保安の監督をさせるために設置者が電気事業法上必ず置かなければならない電気保安の責任者になります。電気主任技術者は、三種、二種、一種とクラスが上がるごとに高電圧の電気設備を管理することができるようになります。
難易度は第三種電気主任技術者においては中級だと思います。第二種、第一種に関しては、取得できた場合は誰もが欲しい人材になるため難易度は最上級と言えるでしょう。
電気設備を取り扱う上で必要な単相三線や三相三線や電気の送電と発電の仕組みを学習することができます。モーターの仕組やトランス(電気を昇圧したり減圧したりできるコイル)について学習できます。
勉強することが多種にわたることから4科目に分かれています。
- 理論・・電気・電子理論、電気・電子計測
- 電力・・発電所や変電所の設計や運転、送電や配電線路など
- 機械・・電気機器、パワーエレクトロニクス、電熱、照明など
- 法規・・電気法規(保安関係に限る)、電気施設管理
3年間で合格できなかった場合は1年目に合格した科目については合格が取り消され、再度科目試験を受けて合格する必要があります。
令和4年(2022年)からは受験チャンスは一年に2回になり5回分科目合格に猶予があるためチャンスが広がっています。
1年目に4科目の合格を狙って勉強していくことがおすすめです。合格点の基準は60点以上になっていますが、難易度の関係から調整が入ることもあり52点で合格になることもあります。
一つ一つの科目において難易度が高く過去問をこなしていたとしても解けないことがあります。過去問と似た傾向の問題が出題されることはありますが、公式の丸暗記だけでは対応できず基礎を押さえていないと解くことが難しくなっています。
資格の勉強の順序と上位の資格について
最初に技術士補(電気電子部門)をお勧めします。難易度が初級クラスであり電気だけでなく不良率や稼働率などの製品開発に必要な知識についても勉強できるからです。
電気電子部門の専門科目において不足する分を第三種電気主任技術者の資格勉強で補う形になります。
技術士第一次試験に合格して技術士補として経験を得たのち技術士第2次試験にチャレンジしてもよいと思います。第2次試験は難易度がかなり高く合格率もかなり低めです。
取得できればかなり有利な資格だと言えます。それでも実務を行っていく上では必要でないと感じます。
私のように組み込みエンジニアとして電子回路に従事した場合は、実務で使用する電圧は高くてもDC110VやAC100Vがほとんどであり電子回路で言えば大きくてもDC24Vです。
技術士第2次試験は経験年数が必要になります。経験を積んで自己研鑽のため受験することは素晴らしいと思いますが、電気の初心者が意識して狙う資格ではありません。
電気回路の勉強は難しい?
電気回路は主に抵抗、コンデンサ、ダイオードなど様々な部品の組み合わせで回路が構成されています。部品の特性を学習しなければならないため理解できないと挫折に繋がり電気回路に対して苦手意識を持ってしまうことにもなります。
電気関係の資格を取ろうと考えたとき必ずと言っていいほど回路のインピーダンスを求めたり電流を求めたりなど電気回路の計算の仕方を勉強しなければなりません。大学や専門学校などを問わず学習カリキュラムのみでは電気回路をマスターすることは難しいと思います。
オームの法則で抵抗に流れる電流を計算はできますが、それが何を意味するのかは理解できていなかったのです。例えば、10オームの抵抗に1Aの電流を流したとします。単純に計算すると消費電力は10Wとなります。この10Wがどういうことなのかが分かっていなかったのです。
抵抗が10オームで定格が1/4W(0.25W)で抵抗であった場合、抵抗は熱をもって耐え切れずに煙を出して壊れてしまいます。0.25W:10Wでは40倍も負荷がかかっているのです。
電気を扱う仕事ができることは、人類が電気を使用する限り需要があります。勉強しておくことは決して損はないと思います。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。