こんにちは、ENGかぴです。
ブロックチェーンは仮想通貨に使われている技術というイメージが強いと思います。IoTの分散型処理に有効であることや集中管理してきたデータの改ざん防止などチェックによるメリットもあるため今後も生き残っていく技術であると思います。ブロックチェーンのメリットや応用例について記事にしました。ブロックチェーンの仕組み
ブロックチェーンという仮想通貨であるというイメージを持っている人が多いと思います。私も最初は、ブロックチェーン=仮想通貨であると考えていました。ブロックチェーンは仮想通貨の構成要素の一つであり仮想通貨以外にも応用できる技術です。
ブロックチェーンが生み出された経緯はインターネットが蜘蛛の巣ように回線を張り巡らさることになったことになったことを考えると理解することができます。インターネットが普及する前は電話回線網を使用していました。電話回線では回線を占有するため接続状態がツリー上になっています。
ツリー上になっているので上層部が攻撃を受けて破壊されると下層のすべての通信網が使用できなくなってしまいます。この逆転を克服するためにインターネットが蜘蛛の巣のように張り巡らせることで一部が破壊されても目的地にただりつけるようにしたのがインターネットの基本になっています。
開発当初はアメリカのDARPA(国防高等研究計画局)が採用を見送ったのですが、仮想通貨ブームによってふたたび火が付いた技術です。
集中制御型システムの構造
ブロックチェーンの仕組みを説明する前に集中制御型のシステムについて構造を考えてみます。現在台帳の管理の多くのシステムは集中制御型のシステムで運用されています。集中制御システムは一つのサーバーでデータを集中管理するものでサーバーに対して各端末がアクセスするシステムです。
取引履歴がサーバーに集中管理しているので入力する人の人為的ミスなどによってはデータがなくなったり改ざんされたりしてしまいます。2007年に年金記録の不備が発覚し消えた「年金の問題」と呼ばれました。集中管理しているとデータの整合性が一カ所でしか取れないため入力ミスがあっても気づきにくいことになります。
集中管理するメリットとしては、集中管理するサーバだけを大容量のデータを置いておけばよいことになります。デメリットは1か所で管理しているので攻撃を受けた場合に下層の端末からデータが取れなくなってしまいます。
ブロックチェーンの構造
集中制御型の弱点でもあるデータの改ざんの問題や集中制御によるデメリットを改善するためにブロックチェーンの構造が有効です。
ブロックチェーン構造とは各端末のすべてが「ブロック」とよばれる単位ごとにデータを重複して持つようにしたもので、取引履歴が分散管理されるので重複分を照合することでデータの改ざんを難しくするものです。上のイラストではブロックを色分けして重複するデータを持っていることを示しています。
すべての端末がサーバーとなりえることからIoT時代の分散型ネットワークとして有効でもあります。
デメリットもあり、データを「ブロック」としてすべての端末が保有することになるのでメモリが膨大になってしまいます。参加する人数が増えて端末数が増えるほどメモリの増大が問題になってしまいます。
「ブロック」を分散して管理することによるメリットもあるのですが、同じブロックを一人が51%以上持つことが出来ればデータを改ざんすることが可能になってしまう欠点もあります。これは51%攻撃と呼ばれています。冒頭の経緯のDARPAが採用を見送ったのもメモリコストと51%攻撃の解決ができなかったからだと言われています。
51%攻撃については下記リンクを参考にすると分かりやすいと思います。
「ブロック」で管理されているデータは暗号化されているので「ブロック」のデータをみても何のデータかは分からないので問題はありません。
ブロックチェーンの応用(台帳管理)
ブロックチェーンの構造を利用して様々な台帳の管理がしやすくなることが考えられます。政府系の仕事や市役所が管轄している台帳についても有効であると言えます。
土地建物や戸籍の管理などは現在集中管理されています。これらをブロックチェーンを利用することで分散的に管理できるようになります。分散化されたデータは「ブロック」として管理されるため台帳のどこかで間違いが発生したとしても他のところでチェックすることもできるためより正確に管理することができるようになります。
登記・戸籍・住民票・年金記録など役所には台帳として管理されているものが多くあります。これらは改ざんされたらまずい個人データでもあり現在集中管理しているため人為的なミスによって手続きのミスが発生しています。
集中管理の失敗によって損失を被るくらいならブロックチェーンを利用して分散したほうがコストも削減にもつながりますし、台帳の管理に必要な人件費の削減にもなりメリットはかなり大きいと考えられます。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。