同一労働同一賃金で人件費高騰による正社員の待遇の引き下げの可能性

社会の考察

こんにちは、ENGかぴです。

今年は、エンジニアを含むサラリーマンにとって正社員の待遇が大きく変わるかもしれない同一労働同一賃金が法施行されます。今後の働き方が変わるかもしれない同一労働同一賃金について記事にしました。

同一労働同一賃金について企業・労働者から考えた意味と格差是正よりも拡大む向かう可能性についてまとめています。

同一労働同一賃金について企業・労働者から見たメリットとデメリット

同一労働同一賃金で格差是正よりも格差拡大に向かう可能性を考える

同一労働同一賃金と働き方改革の関係

同一労働同一賃金は働き方改革に関連する法案について一部を改訂するものになります。2018年に通常国会において働き方改革に関する法律が成立しています。

働き方改革の正式名は「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」です。この法律により2019年からは有給休暇を5日間取らせることの義務化や36協定が改定されています。

働き方改革についての方針は厚生労働省HPを引用すると以下の通りです。

我が国は、「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」などの状況に直面しています。
こうした中、投資やイノベーションによる生産性向上とともに、就業機会の拡大や意欲・能力を存分に発揮できる環境を作ることが重要な課題になっています。

厚生労働者ー同一労働同一賃金

「働き方改革」は、この課題の解決のため、働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指しています。

厚生労働省ー同一労働同一賃金

「働き方改革」の実現に向けた厚生労働省の取り組みは次の7つがポイントです。

  1. 長時間労働の是正
  2. 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保
  3. 柔軟な働き方がしやすい環境整備
  4. ダイバーシティ(多様な人材の積極的な活用)の推進
  5. 賃金の引上げ、労働生産性向上
  6. 再就職支援、人材育成
  7. ハラスメント防止対応

同一労働同一賃金はこの中でも雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保賃金引き上げ、労働生産性向上を中心に改定するものです。

同一労働同一賃金とは?

2020年の4月から同一労働同一賃金が法施行されます。今年は大企業が対象なのですが、翌年には中小企業も対象になります。

同一労働同一賃金とは簡単に言うと同じ仕事をしているなら正社員・非正規労働者に関係なく同一の賃金が支払われるべきであるという考え方になります。

厚生労働所は法整備に向けて2016年くらいからガイドラインを定めております。働き方改革として昨年は有休の5日間の義務化が始まりました。これもガイドラインに沿っての法整備です。厚生労働省のページを引用すると、

正社員(無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(パートタイム労働者・有期雇用労働者・派遣労働者)との間で待遇差がある場合にいかなる待遇差が不合理なものであれば待遇差をなくすようにすること

厚生労働省ー同一労働同一賃金

を規定しています。詳細は厚生労働省のページを参考ください。

厚生労働省ー同一労働同一賃金特集ページ

賃金のみならず昇給やボーナス・教育訓練・福利厚生も含まれます。ガイドラインに記載のない場合は労使交渉で議論することが望まれるとなっています。

労働組合がない企業にとっては、交渉がしにくいことから法の抜け穴を使って待遇改善をしないケースが出てくるかもしれません。

今回の法施行に関わらず、現行法においても労働契約法20条やパートタイム労働法8条・9条において正社員と非正規労働者間の不合理な待遇差は禁止されています。今回の法施行は不合理な待遇差について定義を更新し働き方改革をさらに推進する目的があると言えます。

同一労働同一賃金の対象者とは?

同一労働同一賃金の対象者になるのは主に以下の労働者です。

  1. パートタイム労働者
  2. 有期雇用労働者
  3. 派遣労働者
  4. 実は正社員・・

法施行後は正社員との労働格差がなくなるということになります。逆に言えば正社員も待遇を下げられてしまう可能性があるのです。そのため対象者として実は正社員が広義に含まれているといえるのです。

ガイドラインでは、正社員と非正規労働者との間で職務の内容などを分離した場合であっても、正社員との間の不合理な待遇差の解消が求められるとしています。

手当のすべてが正社員と同じになるわけではありません。あくまで職務の貢献度に応じて成果を実態に合わせて評価し、不合理なものであったはならないことを規定しているにすぎません。

不合理であるかの判定は各企業に委ねられているため、一気に待遇が改善されないかもしれません。それでも法施行によってガイドラインを遵守することが求められることから正社員以外の労働者の待遇は間違いなく改善されます。

法施行の前から推進している例

今年の4月から同一労働同一賃金の法施行が始まりますが、すでに法施行に対応するためにリストラや労働環境の改善を推進している企業があります。 黒字であり健全に見えても消費税増税のための減収に備えるべく人員整理のためにリストラを推進したり労働環境を改善しているものの要求を逆手に取った例もあります。これらの例を見てみます。

今年の4月から同一労働同一賃金の法施行が始まりますが、すでに法施行に対応するためにリストラや労働環境の改善を推進している企業があります。

黒字であり健全に見えても消費税増税のための減収に備えるべく人員整理のためにリストラを推進したり労働環境を改善しているものの要求を逆手に取った例もあります。これらの例を見てみます。

キリン・・最高益で黒字だがリストラを推進

ビールやサッカー日本代表のスポンサーとして有名なキリンもリストラを推進しています。2018年に最高益を出しているにもかかわらずのリストラ推進です。消費税増税による減収の可能性と法施行によって非正規労働者の待遇を上げるための準備として人件費をカットしておきたいということだと思います。

リストラといっても早期退職を推奨しているのであって対象者は50代で部下を持たない人間で仕事がさばけない正社員がターゲットになっているようです。

この傾向は、キリンの身ならず他の大手企業においても同様の傾向がみられ45歳以上の中堅社員がターゲットになりやすいようです。

日本郵政・・正規社員待遇の引き下げ

日本郵政においては、非正規労働者の問題がクローズアップされてニュースになりました。

非正規労働者が配達員として正社員と同じかそれ以上に働いているにもかかわらず手当に差があることから不合理な待遇だと認められたケースです。不合理な待遇が顕著であったため改善されることは当然であると思います。問題はここからです。

この環境を是正しようと労働組合(JP労組)と労使交渉することにより非正規労働者への待遇改善がなされました。しかし、正社員の待遇を引き下げての待遇の改善でした。

思い切った改革であると言えますが、本当にそれが改善といえるのかという疑問があります。パンドラの箱を開けてしまったように感じます。

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正社員の待遇がなくなる可能性

日本郵政の例があることから正社員の待遇が引き下げられるケースが多く出ると思います。

人間は実例があればそれに倣って右へ倣えしやすい傾向があります。特に日本人においてはそれが顕著であると感じることから日本郵政の例が増えてくると思います。

企業の観点からすると、リストラしやすい環境が整いつつあるということにもなり正社員の待遇が引き下げられ徐々になくなっていくことは今後の働き方に大きく影響を与えることになると思います。

一番最悪と考えるケースは企業が人件費をカットするために非正規労働者を雇い止めしながら、法施行による非正規労働者への待遇改善をチラつかせて人件費のアップの負担を名目に正社員の待遇についてもカットしていくという2重の人件費カットに進むことです。

リストラを推進したことによって企業は一時的に得をするかもしれません。しかし、企業の製品を購入して使用するのも労働者です。賃金が下げられたことで消費が冷え込んでいき物が売れないことから企業が衰退することにもつながります。

極端な例かもしれませんが、このような悲惨な結果にならないことを望みます。

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