こんにちは、ENGかぴです。
資格は取ったほうがいいのですかという質問を受けました。私は迷わずに「取っておいたほうが良いですよ」と答えました。あなたが進みたいキャリアに沿った資格であれば成功体験の一つになるので資格取得にも意味があります。自分には何もないからと片っ端から資格を取っていく資格マニアになるのだけはお勧めしていません。キャリアプランに合っていなければベクトルの方向がバラバラで大きさが出ないのと同じことになってしまいます。資格取得の意味について過去の経験を踏まえて考えてみました。
資格取得の意味
資格取得について「資格は取っておいたほうが良い」「資格は意味はない」という意見が割れることがよくあると思います。資格は取ったほうが良いですかという質問を受けたとき迷わず、
「キャリアプランに沿うなら資格はとったほうがよいですよ!」
と言いました。その根拠について肯定的意見と否定的意見を踏まえて考えてみたいと思います。
キャリアプランに見合った資格
資格取得を進めている理由は、「基礎を身につけることができる」という点で有効であると考えているからです。大学や高校では電気系の授業を受けていたとしても余程熱心に勉強しない限りスキルは身につきません。
電気系の職種に就きたい(就いている)のならあなたの職種に合った資格取得であれば効果を発揮することができます。キャリアプランが定めっていなかったとしても基礎になる資格を取得していれば視野が広くなると思います。私が電気系の資格でおすすめしている資格は
- 電気主任技術者
- 技術士(電気電子)
があります。基礎を固めておき実務をこなしていきながら電気設備の管理にシフトしていくのか技術士として幅広い知識を使って自己研鑽(技術支援を含む)に励むのか選択してみてもよいかもしれません。
難易度が高い資格は必ずしも重要でない
難易度が高い資格は希少価値があり取っておくと有利になることが多いと思います。それでも重要であるとは考えていません。キャリアプランが定めっておりその道のエキスパートとして生きていこうと決意したのなら高難易度の資格にチャレンジする価値はあると思います。
電気主任技術者は第3種から第1種までランクアップする資格です。第3種においても4科目あり時間を要して勉強しないと取得できない中クラスの難易度資格です。第2種は用件はなく受験はできますが、難易度はかなり高く資格取得までは長期戦を覚悟する必要があると思います。
電気を扱う企業に就職しており電気工事物の管理が必要な場合、第3種電気主任技術者においても需要があり優遇されます。
経産省によると2045年までに電気主任技術者2種の技術者を拡充し商用施設の電気設備の管理を強化する方針が出ていますが、20年もあれば職種の需要と供給は変わっていることが想定されるため重要ではないと考えています。
資格取得の肯定的意見
資格取得の肯定的な意見を上げると思いつくのは以下の点です。
- 就職や転職に有利
- スキルが上がる
- 昇給に関係する
- 資格がないとつけない職種がある
就職や転職に有利
資格取得を目指す場合就職に有利とだという考えがあると思います。私が学生だった十年と少し前にはTOEICやIT系の資格を取っておいたほうが良いといわれていました。
採用担当の人事に聞いたことがありますが、資格の有無は役員面接に推薦する人数を絞り込むためにSPIや面接の印象が同じ程度だったときに参考にすることがあるそうです。つまり、資格取得によって優位になりえるといえます。
転職においては高難易度の資格は希少価値があるので有利に働くことが多いといえます。高難易度であることはかなりの勉強をしてきたことになりステップアップのために努力している姿勢を評価される傾向や転職先の需要を満足する可能性が高いからです。
スキルが上がる
キャリアプランに沿う形で資格を取っていけばスキルが上がっていき実務に応用が利くようになっていきます。
例えば、抵抗を測定するにしてもおおよその値でよいのか非常に精密でないといけないのかによって測定の仕方が変わってきますが、電気主任技術者3種の勉強をしなければこの違いについて知ることはありませんでした。精密さが要求される製品においては役に立つ場面もありました。
昇給に関係する
職場においては、事業内容に沿った資格であれば取得時に報奨金を出したり役割給として基本給を割増にする企業があります。キャリアプランに沿っていれば資格取得は望ましいとされていることであり、昇給に関係しているケースが多くあります。
現在の管理職に対しては事後に要件を定めたのにも関わらず、会社の定めた期限以内に取得しなければ減給もあり得ることを示唆している企業もあるようです。これはパワハラの一種であると考えられるので問題であるといえます。
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資格がないとつけない職種がある
医者や弁護士は資格がないとつけない職種になります。資格がなければつけない職業であり希少価値もあることから優遇はされると思います。
電気主任技術者もランクはありますが、電力盤や分電盤の管理者として有資格者(認定資格者でもよい)の設置が義務化されていることから資格がないとつけない職種といえます。
資格がないとつけない職種であれば資格取得はかなり有効であると考えられますが、時代によって職業は変化することもあり得るので資格の希少価値も変化するかもしれません。
例えば判例などのデータを扱う弁護士や弁理士はAIにとって代わられる可能性を考えたとき希少性は失われてしまうことも考えられます。
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資格取得の否定的意見
資格取得の否定的な意見を上げると思いつくのは以下の点です。
- 実務には役に立たない
- 資格ビジネスに引っかかっている
- 希少価値のない資格は意味がない
- 資格取得マニア
否定的意見については対話形式でお届けしたいと思います。
資格を取っても実務に役に立たないので意味ないですよね?
職種やキャリアプランに合っていなければ意味はないと思います。例えば電気系の職種なのにインテリアコーディネーターや色彩検定をとったことをアピールされても実務には役に立つことは少ないと思います。
資格ビジネスに引っかかっていますよね?
希少価値のない資格や認定資格はその傾向がありますね。そのような資格でも企業が推奨していれば昇給に関わるので取得するのもありだと思います。
会社の資格報奨金リストの資格で取れそうなやつから部門問わずたくさん受けていこうと思います。
資格取得マニアになってはダメだと思います。会社のリストの中から自分の職種に合ったものを選択するのも能力だと思います。チャレンジすることは否定しませんが、勉強するなら職種に合った資格を勉強するほうが良いと思います。
資格を取っていれば有利になると思いこんでおり片っ端から資格にチャレンジしている方を見てきました。趣味で取得するのは良いと思いますが、キャリアアップを目指しているのなら、お勧めできません。
関連リンク
関連リンクでは、電気系の職種において取っておいたほうが良いと考えている資格について記事にしています。基礎が分かっていれば実務に応用できるようになりスキルが身につきやすくなると考えています。興味があればご覧ください。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。
組み込みエンジニアとしてキャリアプランを考えたとき電力設備の保安管理よりもWiFiやBluetoothやZigBeeなどのIoTモジュールを使った電子機器を扱っていくことが多くなることから技術士を目指す方が資格を有効に活用できると考えています。